買収後の店舗・ベビーザらス・ギフトカードの行方
「トイザらスが日本から撤退する」「ドンキが買収する」というニュースを見て、一番気になるのは「近所のトイザらスもなくなるの?」「全部ドン・キホーテになるの?」というところではないでしょうか。
さらに、手元にトイザらスのギフトカードやポイントが残っている人にとっては、ニュースを眺めている場合ではありません。
2026年9月29日、トイザらスが日本の店舗運営から撤退し、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が日本事業を買収する方向だと複数のメディアが報じました。
ただし、ここで注意したいのは、
「トイザらスが日本事業から撤退する」=「全国のトイザらスが閉店する」
ではないことです。
報道では、約150店舗だけでなく従業員の雇用も含めてPPIHが引き継ぐ方向とされています。買収後の店舗名、ギフトカード、ポイント、オンラインストアがどうなるのか、現時点で分かっていることと、まだ決まっていないことを分けて整理します。
1.トイザらスをドンキが買収するってどういうこと?
まず今回のニュースを整理しておきましょう。
| 項目 | 2026年9月30日時点の情報 |
|---|---|
| 売却される事業 | 日本国内のトイザらス事業 |
| 買収する企業 | パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH) |
| PPIHの代表的ブランド | ドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテなど |
| 国内店舗 | トイザらス・ベビーザらス約150店舗 |
| 買収額 | 約100億円規模との報道 |
| 従業員 | 約6000人。雇用を含めて引き継ぐ方向との報道 |
| 店舗閉鎖 | 全店閉鎖という発表ではない |
| トイザらスの店名 | 現時点では未発表 |
| 買収完了時期 | 報道では年内にも日本での現在の運営体制を終了する方向 |
| PPIH公式発表 | 9月30日朝時点では本件の正式なニュースリリースを確認できず |
読売新聞などによると、PPIHは日本トイザらスの親会社「トイザらス・アジア」から、店舗や従業員を含む国内事業を取得する見通しで、取得額は100億円規模になるとされています。
一方で、2026年9月30日朝の時点では、PPIHの公式ニュースリリース一覧にトイザらス買収についての正式発表は掲載されていません。つまり買収そのものは複数の大手メディアが報じていますが、店舗名やサービスの扱いなど細かな条件については、まだ正式発表待ちの部分がかなり残っています。
ここはかなり大事です。
「ドンキが買うらしい」からといって、明日からトイザらスの看板がドンペンに変わるわけではありません。
2.トイザらスの約150店舗はどうなる?全部ドンキになるの?
今回もっとも検索されそうなのが、ここでしょう。
結論から言えば、
現時点では「全国のトイザらスが全部ドン・キホーテになる」とは決まっていません。
むしろ今回の報道は、「店舗を閉めて撤退する」というより「日本事業を別会社へ引き継ぐ」という内容です。
共同通信は国内に約150店舗があり、PPIHが事業を買収すると報じています。読売新聞も、店舗や従業員の雇用を含めて取得する見通しとしています。
考えられるのは大きく3パターン
| パターン | 可能性として考えられる形 |
|---|---|
| ① トイザらスのまま継続 | トイザらス・ベビーザらスのブランドを残してPPIH傘下で営業 |
| ② 一部だけ業態変更 | 立地や売上に応じ、一部店舗をドンキなどへ変更 |
| ③ 新しい複合型店舗 | 玩具・ベビー用品とドンキの商品力を組み合わせる |
現時点では、どれになるのか正式には発表されていません。
ただ、PPIHの過去の買収を見ると、「買った会社の店舗を全部同じ形にする会社」ではありません。
たとえばユニーをグループ化した後も「アピタ」「ピアゴ」というブランドは残っています。
一方、2026年7月にPPIHグループ入りしたOlympicについては、立地や店舗特性に応じてMEGAドン・キホーテなどへの業態転換を進めています。PPIH自身も、Olympicについて「店舗網の活用と立地特性に応じた業態転換」を進める方針を明らかにしています。
つまり、
「買収された=全部ドンキ」
というほど単純ではないのです。
むしろ「トイザらス」という名前を残す価値もある
ここは今回の買収を見るうえで面白いところです。
ドン・キホーテはすでに玩具を売っています。
それなのに約100億円規模を投じてトイザらス事業を買うのであれば、単に店舗の土地や建物が欲しいだけとは限りません。
トイザらスには、
・玩具専門店としての知名度
・クリスマスや誕生日需要
・子育て世帯との接点
・ベビーザらスというベビー用品市場
・玩具メーカーとの取引網
・大型玩具を含む専門的な売場づくり
があります。
ドンキが得意な「安さ」「圧縮陳列」「豊富な商品数」に、トイザらスの専門性が加われば、かなり面白い組み合わせになります。
逆に、すべてを普通のドンキへ変更してしまえば、「玩具を買うならトイザらス」というブランド価値まで捨てることになります。
そのため今後は、「トイザらスブランドを残す店舗」と「別業態へ転換する店舗」が分かれる可能性も十分考えられます。
ただし、これは現時点では筆者による考察であり、PPIHから正式な店舗戦略は発表されていません。
3.なぜトイザらスは日本事業から撤退するの?
「昔はあんなに人気だったのに、なぜ?」
ここも気になります。
日本トイザらスは1991年に国内1号店をオープンしました。
広い店内いっぱいに玩具が並び、「おもちゃ専門の大型店」というスタイルは当時かなり画期的でした。
ところが35年ほどの間に、玩具の売り方そのものが大きく変わりました。
トイザらスを取り巻く環境
| 1990年代 | 現在 |
|---|---|
| 大型玩具専門店が珍しい | 家電量販店でも玩具を大量販売 |
| 店舗で商品を見るのが中心 | Amazonなどネット通販が定着 |
| 子どもの人口が多い | 少子化が進行 |
| 玩具専門店の価格比較が難しい | スマホで数秒で価格比較可能 |
| 郊外大型店が強かった | ECや駅前・ショッピングモール型も強い |
共同通信は、日本トイザらスについて近年純損益の赤字が続いていたと報道。少子化やインターネット通販の拡大が影響したとしています。読売新聞も、ネット通販や家電量販店による玩具販売拡大を背景として挙げています。
ここで「少子化だから玩具が売れなくなった」とだけ考えると、ちょっと雑です。
今の玩具市場には大人もいます。
ポケモンカード、ガンプラ、LEGO、フィギュア、ゲーム、コレクター商品など、大人が買う玩具市場はむしろ巨大です。
問題は、
「子どものために大型玩具専門店へ出かける」
という買い物行動そのものが昔ほど絶対的ではなくなったことでしょう。
Amazonで買える。
ヨドバシでも買える。
イオンでも買える。
ドンキにもある。
メーカー公式通販でも買える。
トイザらスにとっては、「トイザらスでなければならない理由」を作ることが昔より難しくなっています。
4.トイザらスのギフトカードはどうなる?
そして今回、かなり重要なのがギフトカードです。
家の引き出しを見てください。
トイザらス・ベビーザらスのギフトカード、眠っていませんか?
現在は普通に利用できる
2026年9月30日現在、トイザらス公式サイトではギフトカードについて通常どおり案内されています。
現在のルールは次のとおりです。
| 項目 | 現在のルール |
|---|---|
| 利用できる店舗 | 日本国内のトイザらス・ベビーザらス全店 |
| オンラインストア | 利用不可 |
| チャージ額 | 500円~10万円 |
| 有効期限 | 最後の利用から3年間 |
| 残高確認 | レシート・店頭・公式サイトなど |
| 発行元 | 日本トイザらス株式会社 |
つまり、買収報道が出たからといって、すでにギフトカードが使えなくなったわけではありません。
買収後も使えるの?
ここはまだ正式発表されていません。
「ドンキが買収するから、そのままドンキでも使える」
という情報も現時点ではありません。
反対に、
「買収されたらギフトカードが消滅する」
と決まったわけでもありません。
ギフトカードは単なる割引券とは違います。
金融庁が説明する「前払式支払手段」に該当するタイプの商品券やプリペイドカードについては、サービスの利用を終了する場合、資金決済法に基づく払い戻し手続きが必要になります。
金融庁によると、発行者が商品券などの利用を終了する場合には、利用者へ払い戻し手続きを行い、ホームページや店頭などで告知する仕組みになっています。
そのため、
「ある日突然、残高が全部ゼロになって終わり」
という性質のものではありません。
ただし買収後に、
・今までどおりトイザらスで使える
・新会社が引き継ぐ
・利用終了して払い戻す
のどれになるかは、まだ正式発表されていません。
ギフトカードを持っている人はどうすればいい?
現時点で慌てる必要はありません。
ただし、もともと近いうちに買う予定の商品があるなら、買収後の制度変更を待つ理由もあまりありません。
使える店舗が近くにあり、必要な玩具やベビー用品があるなら、現在の仕組みのうちに利用しておくのは現実的な選択です。
特に注意したいのは、現在のギフトカードはオンラインストアでは利用できないこと。
また、最後の利用から3年間利用がなければ無効になります。
「買収されたから急いで全部使え」という話ではありませんが、「いつか使おう」で引き出しに戻すと、買収より先に3年の有効期限問題がやってきます。
5.トイザらスのポイントはどうなる?
ギフトカードとは別に、トイザらス・ベビーザらスにはスターカードのポイントがあります。
現在は税込200円の購入につき通常1ポイントが貯まり、1ポイント=1円として店舗・オンラインストアで利用できます。
通常ポイントの有効期限は最終購入日から1年間です。
買収後のポイント制度は未発表
2026年9月30日朝時点では、
「現在のポイントがPPIHへ引き継がれる」
「ドンキのmajicaへ交換される」
「ポイント制度が終了する」
といった正式発表は確認できません。
ギフトカードとポイントは同じように見えますが、仕組みは別物です。
通常の買い物で無料付与されるポイントは、購入した金額そのものが入っているギフトカードとは扱いが異なります。
そのため今後の買収正式発表では、
・ポイント
・公式アプリ
・会員情報
・クーポン
・オンラインストア
あたりも要チェックです。
特にポイント残高が大きい人は、今後の発表を放置しないほうがいいでしょう。
6.ドンキはなぜトイザらスを買うのか?
トイザらス側から見ると「撤退」のニュースですが、ドンキ側から見るとかなり攻めた買収です。
PPIHは近年、国内店舗網の拡大を積極的に進めています。
2026年7月にはOlympicグループを完全子会社化。店舗の立地特性に応じてドン・キホーテなどへの業態転換も進めています。
トイザらス約150店舗を引き継げれば、一気に全国の大型商業施設や郊外商圏への接点を増やせます。
さらに大きいのが、顧客層です。
| トイザらスの強み | PPIH・ドンキの強み |
|---|---|
| 子育て世帯 | 若者からファミリーまで幅広い |
| 玩具 | 食品・日用品・家電・雑貨 |
| ベビー用品 | 圧倒的な商品数 |
| メーカーとの専門的な取引 | 仕入れ力・価格競争力 |
| 目的買い | 衝動買い・ついで買い |
| クリスマス・誕生日需要 | 日常的な高頻度来店 |
この2社、実は相性が悪くありません。
「子どものおもちゃを買いに来た親が食品や日用品も買う」
「親の買い物についてきた子どもが玩具を見る」
こうした相互送客ができれば、ただの店舗買収以上の意味があります。
さらにトイザらスが持ってきた玩具・ベビー用品の商品調達力を、ドンキ側の商品開発や売場にも利用できる可能性があります。
今回の買収は、「ドンキがトイザらスを消す」というより、
「PPIHがファミリー市場を丸ごと取り込みに来た」
と見るほうが、本質に近いかもしれません。
もちろん、これは現時点の公表情報をもとにした考察です。
総集録
2026年9月29日に飛び込んできた「トイザらス日本撤退・ドンキ買収」のニュース。
見出しだけを見ると、「日本からトイザらスが消えるの?」と思ってしまいますが、現時点で確認されている内容は少し違います。
PPIHが日本国内の約150店舗や従業員を含む事業を引き継ぐ方向と報じられており、「全国150店舗を閉鎖する」という話ではありません。買収額は約100億円規模とされています。
一方、
「トイザらスという店名が残るのか」
「何店舗がドンキになるのか」
「ベビーザらスはどうなるのか」
「オンラインストアはどうなるのか」
「ポイントは引き継がれるのか」
といった具体的な運営方法については、9月30日朝の段階では正式発表されていません。
ギフトカードについても現在は国内のトイザらス・ベビーザらスで通常どおり利用でき、最後の利用から3年間が有効期限です。今後利用を終了する場合には、前払式支払手段として払い戻し手続きの対象となる仕組みがあります。
そして今回のニュースで個人的に一番注目したいのは、「トイザらスがなくなるか」だけではありません。
PPIHは2026年7月にOlympicグループも完全子会社化したばかりです。
そこへ今度は全国約150店舗のトイザらス。
ドンキは単に店舗数を増やしているのではなく、食品、日用品、ベビー用品、玩具まで「家族の買い物」を取り込める巨大な小売ネットワークを作ろうとしているようにも見えます。
トイザらスの看板を残すのか。
ドンキへ転換するのか。
それとも「トイザらス×ドンキ」のような今までにない店を作るのか。
ここからが、この買収の本当の見どころです。
よくある質問Q&A
Q1.トイザらスは日本から完全になくなるの?
現時点では「全店舗閉店」という発表ではありません。報道ではPPIHが国内約150店舗を引き継ぐ方向とされています。ただし「トイザらス」のブランド名を今後も使用するかは正式発表されていません。
Q2.今あるトイザらスは全部ドン・キホーテになるの?
決まっていません。PPIHは買収した店舗を業態転換するケースもあれば、アピタ・ピアゴのように既存ブランドを残して運営しているケースもあります。トイザらスについては正式な店舗戦略待ちです。
Q3.トイザらスのギフトカードは今も使える?
2026年9月30日時点では、公式サイトで通常どおり案内されており、日本国内のトイザらス・ベビーザらス店舗で利用できます。オンラインストアでは利用できません。最後の利用から3年間が有効期限です。
Q4.買収されたらギフトカードの残高は消える?
現時点で「残高が消える」という発表はありません。ギフトカードのような前払式支払手段について利用を終了する場合、資金決済法に基づく払い戻しの仕組みがあります。今後の正式案内を確認してください。
Q5.トイザらスのポイントはドンキのmajicaになる?
2026年9月30日時点では、そのような発表は確認できません。現在のトイザらス・ベビーザらスポイントを継続するのか、別制度へ移行するのかも未発表です。




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