「トリマーはやめとけ」の理由4つ!犬より大変なのは飼い主対応?

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犬好きだけでは続かない4つの理由

プロローグ

「犬が好きだから、トリマーになりたい!」

そんな夢を持って調べ始めたのに、検索候補にはなぜか、

  • トリマー やめとけ
  • トリマー きつい
  • トリマー 辞めたい
  • トリマー 給料 安い

……夢を追いかけていたはずが、検索窓から急に現実を突きつけられます。

でも、トリマーという仕事そのものが悪いわけではありません。

問題は、外から見える「かわいい犬をきれいにする仕事」と、実際の仕事との間にかなりの差があることです。

トリマーは、犬の毛を切るだけではありません。

技術職であり、体力仕事であり、接客業でもあります。

しかも接客相手は犬だけではありません。大切な愛犬を預ける飼い主さんにも、それぞれ細かな希望があります。

では、なぜ「トリマーはやめとけ」と言われるのでしょうか。

まず全体像をサクッと見てみましょう。

「やめとけ」と言われる理由実際に大変なところ
仕事量が多いカット以外にもシャンプー、爪切り、掃除、接客などがある
飼い主対応が難しい細かな注文や仕上がりの認識違いが起こる
体への負担が大きい立ち仕事、中腰、大型犬、手荒れなど
待遇とのギャップ技術や責任の大きさに対して「割に合わない」と感じる場合がある

ここから、それぞれ少し掘り下げていきます。


1.トリマーは犬の毛を切るだけではない!仕事量が思ったより多い

トリマーというと、ハサミを持って犬をかわいくカットしている姿を想像しませんか?

もちろん、それも仕事です。

でも実際には、もっとやることがあります。

主な仕事内容
ブラッシング毛玉や抜け毛を整える
シャンプー汚れを落とし皮膚や被毛を清潔にする
ドライ毛を乾かしながら状態を整える
爪切り犬が嫌がることも多い作業
耳や足まわりのケア細かく慎重な作業が必要
カット飼い主の希望に合わせて仕上げる
接客希望の確認、犬の状態の説明
掃除・衛生管理毛や水、設備を毎日きれいにする

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、トリマーは犬や猫などのシャンプー、毛のカット、爪切りなど、体の手入れ全般を行う仕事として紹介されています。

つまり、

「カットが上手ならOK」ではありません。

しかも相手は犬です。

人間の美容室なら、

「少し右を向いてください」

と言えば、大抵は右を向いてくれます。

犬の場合は、

「右向いて」

「イヤ!」

「ちょっと待って」

「イヤ!」

……なんてことも普通にあります。

もちろん犬が悪いわけではありません。

知らない場所が怖い犬もいれば、ドライヤーの音が苦手な犬、足先を触られるのが嫌な犬もいます。

そんな犬の様子を見ながら、安全に、しかも予約時間内に仕上げていく。

ここがプロの仕事です。

丁寧にやりたい。でも次のお客さんも待っている

ここが結構しんどいところです。

トリマー側としては、

「この子は怖がっているから、少しゆっくりやりたい」

と思っていても、次の予約があります。

その結果、

丁寧さ・安全・スピード

この3つを同時に求められます。

2025年にトリマー向け転職サービスが行った調査では、転職を考える理由として「スキルアップ・技術向上・業務内容」が38.6%で最も多く、次いで「労働環境・待遇・健康面」が28.4%でした。民間サービス利用者を対象にした調査なので業界全体そのものとは言えませんが、現場で仕事のやり方や負担に悩んでいる人がいることは分かります。


2.実は犬より難しい?飼い主さんは細かいところまでよく見ている

ここはトリマーを目指す人が、かなり見落としやすい部分です。

トリマーは犬を相手にする仕事。

……半分正解です。

もう半分は、

飼い主さんを相手にする接客業です。

そして飼い主さんは、大切な家族を預けています。

だから仕上がりをかなり細かく見ています。

たとえば、

飼い主さんの希望トリマー側で考えること
「顔は丸く」どの程度の丸さなのか
「耳は短め」何cm程度なのか
「前回と同じで」前回担当者との仕上がりを再現できるか
「この写真みたいに」犬種・毛量・毛質で再現可能か
「足はふんわり」汚れやすさとのバランスはどうするか

同じ「短め」でも、人によって想像している長さは違います。

これは人間の美容室とかなり似ています。

「ちょっとだけ切ってください」

と言われて、本当に数ミリだけ切ったら、

「もうちょっと切ってほしかった」

なんてことがありますよね。

“ちょっと”は単位じゃないんです。

トリマーもまったく同じ。

さらに犬本人から、

「わたし、耳はこれくらいが好きです」

とは聞けません。

だから、

飼い主さんの頭の中にある完成図を、会話から読み取らなければならない。

これが意外と難しい。

実際、現役トリマーが飼い主との希望の擦り合わせについて語る記事でも、犬の性格・苦手な作業・毛質などを見ながら、飼い主のこだわりと調整していく難しさが語られています。

「飼い主さんは細かい」は悪い意味ではない

ここは大事です。

「飼い主は細かくて面倒だ!」

という話ではありません。

むしろ逆。

大切だから細かくなる。

自分の犬が家族なら、

「前より目の周りが短い」

「耳の形がちょっと違う」

「今日は少し元気がなかった」

なんて変化にも気づきます。

トリマーからすると数ミリ。

飼い主さんからすると、

「いつものうちの子と違う」

になることがあります。

だから必要なのは、ハサミの技術だけではありません。

  • 希望を聞き取る
  • できないことは説明する
  • 犬への負担も説明する
  • 仕上がりイメージを共有する
  • ときには断る

こういうコミュニケーションも仕事です。

「人間関係が苦手だから、犬を相手にするトリマーになろう」

と思っている人は、ここは要注意です。

むしろ、

犬好き+人間とのコミュニケーションも苦ではない人

のほうが向いています。


3.かわいい仕事に見えて中身は肉体派!腰・手・足への負担もある

写真だけを見ると、トリマーは華やかです。

きれいなサロン。

かわいい犬。

おしゃれな制服。

しかし仕事中の体はというと、

かなり体育会系です。

代表的な負担をまとめるとこうなります。

体への負担なぜ起こる?
腰中腰や犬を支える姿勢が多い
足長時間立ちっぱなし
手・手首ハサミやバリカンを長時間使う
肩犬を支えたりドライしたりする
皮膚水やシャンプーに触れる回数が多い
全身大型犬の移動や保定

小型犬ばかりとは限りません。

ゴールデン・レトリバーなど、大きな犬を扱うこともあります。

しかも、

「30kgあるけど今日は自分で台に乗ってくださいね」

とはいきません。

高齢犬だったり、足腰が弱かったりすれば、スタッフ側が支える場面も出てきます。

さらに犬が急に動くこともあります。

爪切りや耳掃除などを嫌がれば、噛まれたり引っかかれたりする可能性もゼロではありません。

かわいい犬を相手にしていますが、

扱っているのは生き物です。

ここは忘れてはいけません。

「トリマー=低収入」と単純に決めつけるのも違う

検索すると、

「トリマーは給料が安い」

という情報もたくさん出てきます。

厚生労働省のjob tagでは、トリマーに対応する統計として全国年収402.7万円、月間労働時間163時間と表示されています。2025年の賃金構造基本統計調査を加工した数字です。

ただし注意があります。

job tagに掲載されている統計値は、職業分類の関係で必ずしもトリマーだけを完全に切り出した数字ではありません。

だから、

「トリマーの平均年収は絶対402万円!」

と断定するのも違います。

実際の収入は、

収入が変わる要素例
経験年数新人かベテランか
勤務先サロン・病院・ペットショップなど
地域都市部か地方か
雇用形態正社員・パートなど
技術力デザインカットなど
指名固定客が付いているか
独立自分の店を持つか

でかなり変わります。

だから問題は、

「給料が安いからやめとけ」ではなく、自分が求める収入と働き方が、その職場で実現できるか。

ここを見るほうが現実的です。


4.結局「トリマーはやめとけ」は本当?向いている人なら話は変わる

ここまで読むと、

「やっぱりトリマーやめようかな……」

と思った人もいるでしょう。

でも、わたしは「やめとけ」という言葉を、そのまま受け取る必要はないと思います。

正確には、

「犬が好きだから楽しそう」というイメージだけで入るのはやめとけ。

こっちです。

トリマーに向いている人と、ギャップを感じやすい人を比較すると分かりやすいです。

向いている可能性が高い人ギャップを感じやすい人
犬が好き犬を眺めていたいだけ
細かい作業が好き地道な練習が苦手
接客も嫌いではない人とは極力話したくない
体を動かすのが苦にならない立ち仕事がかなり苦手
犬ごとに対応を変えられる自分のペースだけで仕事したい
技術を磨き続けたい一度覚えれば終わりだと思っている
安全を優先できる仕上がりだけを優先してしまう

こうして見ると、

「犬が好きかどうか」

だけでは判断できないんですよね。

むしろ大事なのは、

犬を扱う“仕事”が好きになれそうか。

ここです。

かわいい犬と触れ合うだけなら、仕事にしなくてもできます。

でも、

怖がる犬を落ち着かせたり、

毛玉だらけの犬を少しずつきれいにしたり、

飼い主さんから

「かわいくなった!」

と言ってもらえるところまで含めて好きなら、トリマーという仕事の見え方はかなり変わります。

2026年には、トリマー専門の転職サービス利用者を対象にした調査で、転職成功者の平均年齢は30.5歳、20代が約7割だったというデータも公表されています。これも業界全体を示す統計ではありませんが、若い世代が経験を積みながら職場を選び直している様子は見えてきます。

つまり、

「トリマーを辞める=トリマーという職業を諦める」でもありません。

店を変える。

働き方を変える。

病院併設サロンへ行く。

自分で店を始める。

技術を磨いて得意分野を作る。

そんな選択肢もあります。


総集録

「トリマー やめとけ なぜ」と検索すると、ネガティブな話がたくさん出てきます。

確かに、楽な仕事ではありません。

覚えておきたいこと現実
犬好きだけでは足りない技術・体力・接客力も必要
犬だけを相手にする仕事ではない飼い主さんとの会話がかなり重要
カットだけではないシャンプー、爪切り、掃除など仕事は多い
体への負担がある立ち仕事、中腰、大型犬への対応
給料は一律ではない勤務先や経験、地域で変わる

そして、特に見落としたくないのが飼い主さんとの関係です。

飼い主さんは大切な家族を預けています。

だからこそ、

「もう少し丸く」

「前回と同じに」

「ここは短くしないで」

と細かな注文が出ることもあります。

これは面倒だからではなく、愛犬を大事に思っているからこそです。

トリマーは、その思いまで受け止めて仕事をする職業なんですね。

だから結局、

「トリマーはやめとけ」ではなく、「かわいい犬に囲まれる仕事だと思って入るのはやめとけ」。

大変な部分まで知ったうえで、それでも「やってみたい」と思えるなら、そこで初めて本気で職業として検討する価値があります。


よくある質問Q&A

Q1.トリマーは本当にきつい仕事ですか?

きついと感じる可能性はあります。

特に立ち仕事、中腰、大型犬への対応、シャンプーやドライなど、体を使う場面が多い仕事です。

ただし、担当する頭数、設備、スタッフ数、休憩の取り方などによって負担はかなり変わります。


Q2.トリマーは飼い主さんからクレームを受けることがありますか?

あります。

特に、

  • 思っていたより短い
  • 顔の形がイメージと違う
  • 前回と仕上がりが違う

など、仕上がりの認識差が原因になることがあります。

だからカット前の確認がかなり大事です。


Q3.人と話すのが苦手でもトリマーになれますか?

不可能ではありませんが、「犬だけ相手にしたい」という考えだと苦労する可能性があります。

飼い主さんから希望を聞き、犬の状態を説明する必要があるため、接客は避けられません。

むしろトリマーは、

動物を扱う接客業

くらいに考えたほうが現実に近いでしょう。


Q4.トリマーは給料が安いのでしょうか?

一概には言えません。

勤務先、経験年数、地域、雇用形態、指名、歩合などによって変わります。

ネット上の平均年収だけを見るより、働きたい地域の求人を実際にいくつか比較したほうが現実的です。


Q5.トリマーになる前に何を確認したほうがいいですか?

学校や求人情報だけでなく、

  • 1日に何頭くらい担当するのか
  • 大型犬も扱うのか
  • 休憩時間
  • 残業
  • 給与
  • 指名や歩合制度
  • スタッフ人数
  • 新人教育
  • 犬に無理をさせない方針か

などを見ておくといいでしょう。

「トリマーという職業が自分に合うか」だけではなく、

その店の働き方が自分に合うか

を見ることも大切です。


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