X版ビデオ会議で何ができるのか
「XがZoomみたいなサービスまで始めたの?」
2026年10月、X(旧Twitter)が新しいビデオ会議サービス「X Calls」のベータ版を公開しました。
これまでXにもDMから音声通話・ビデオ通話をする機能はありましたが、X Callsは別物です。
会議専用のリンクを作り、相手に送る。
相手はそのリンクから参加する。
予定を入れる。
画面共有やホワイトボードを使う。
つまり仕組みは、かなりZoomやGoogle Meetに近づいています。
しかも参加するだけなら、Xアカウントを持っていなくても利用できる仕組みです。
では「もうZoomはいらないの?」というと、現時点ではそこまで単純ではありません。
X Callsは手軽さが魅力ですが、Zoomには録画、AI、参加人数の明確な上限、企業向け管理機能など長年積み上げてきた強みがあります。
ここでは、X Callsとは何なのか、Zoomとの違い、どちらを使えばいいのかまで分かりやすく整理します。
1.X Callsとは?Xが始めた「Zoom型」のビデオ会議サービス
XのDM通話とは別のサービス
Xには以前から、DM(ダイレクトメッセージ)内で音声通話・ビデオ通話を行う機能があります。
X公式ヘルプによると、従来の通話ではDM画面から相手を呼び出す仕組みになっています。
一方、今回登場したX Callsは、
「誰かに電話する」
というより、
「オンライン会議室を作る」
サービスです。
専用サイト「call.x.com」で会議を作成し、発行されたリンクやコードを参加者へ送ります。
Zoomの「ミーティングURLを送る」感覚にかなり近いと言えば分かりやすいでしょう。
2026年10月からベータ版がスタート
X Callsは2026年10月2日ごろからベータ版として公開され、Web、Android、iOSから参加できると報じられています。
現時点で確認されている主な機能は次の通りです。
| X Callsの機能 | 内容 |
|---|---|
| ビデオ会議 | 複数人でビデオ通話 |
| 音声通話 | カメラOFFでも利用可能 |
| 招待リンク | URLを共有して参加 |
| 招待コード | コード入力でも参加可能 |
| ゲスト参加 | Xアカウントなしでも参加可能 |
| 予定設定 | 日時を指定して会議を作成 |
| 繰り返し予定 | 定期会議にも対応 |
| カレンダー | Google・Microsoft系カレンダーとの連携 |
| 画面共有 | PC画面やブラウザ画面を共有 |
| ホワイトボード | 複数人で書き込み |
| チャット | 会議中のテキスト会話 |
| リアクション | 絵文字などで反応 |
| 挙手機能 | 発言希望を知らせる |
| 待機室 | ホストが参加者を承認 |
| 背景 | ぼかしやGrok Imagine生成背景 |
ベータ版とはいえ、単なる「X版テレビ電話」ではありません。
かなり本気でZoomやGoogle Meetと同じ市場に入ろうとしていることが分かります。
2.X CallsとZoomの違いは?機能を比較
一番気になるのはここでしょう。
「Zoomと何が違うの?」
2026年10月時点で分かっている内容を比較すると、次のようになります。
| 比較項目 | X Calls | Zoom |
|---|---|---|
| サービス状況 | ベータ版 | 正式サービス |
| 会議リンク | ○ | ○ |
| アカウントなし参加 | ○ | ○ |
| 画面共有 | ○ | ○ |
| ホワイトボード | ○ | ○ |
| チャット | ○ | ○ |
| 待機室 | ○ | ○ |
| スケジュール | ○ | ○ |
| カレンダー連携 | ○ | ○ |
| 無料版参加人数 | 未公表 | 最大100人 |
| 無料版時間制限 | 未公表 | 原則最大40分 |
| 録画 | 現時点では確認できず | ○ |
| AI要約 | 現時点では確認できず | ○ |
| 文字起こし | 現時点では確認できず | ○ |
| 企業向け管理機能 | 発展途上 | 豊富 |
| 料金 | 未発表 | 無料・有料プランあり |
Zoom公式によると、無料の「Workplace ベーシック」では1回のミーティングにつき最大100人、最大40分まで利用できます。有料プランでは会議時間が最大30時間になるなど機能が拡張されます。
X Calls最大の特徴は「Xの外の人でも参加できる」
これはかなり重要です。
X Callsと聞くと、
「Xユーザー同士しか使えないのでは?」
と思いがちですが、参加するだけならXアカウントは原則必要ありません。
リンクを開き、名前を入力して参加できます。
つまり、
「Xで知り合った人だからX Calls」
だけではありません。
取引先や友人にリンクを送って会議をすることも想定されています。
この点で、X CallsはSNS内のおまけ機能ではなく、明確にZoom型のサービスを狙っています。
ただしZoomは「会議の後」が圧倒的に強い
X CallsとZoomを比較すると、通話そのものだけなら意外と差が小さく見えます。
しかしZoomの強さは、会議が終わってからです。
Zoomは録画、文字起こし、AIによるミーティング要約などを強化しており、2026年もAI Companion関連機能を継続的に拡張しています。
一方、X Callsの現在のベータ版では録画や文字起こし、AI要約機能は確認されていません。
雑談や短い打ち合わせなら困りません。
しかし、
「会議を記録として残したい」
「あとから議事録を確認したい」
「仕事として管理したい」
となると、現状ではZoomの方が一枚も二枚も上です。
3.X CallsはZoomの代わりになる?向いている人・向かない人
X Callsが向いているケース
X Callsが強そうなのは、「とにかく面倒なく話したい」場面です。
たとえば、
Xで知り合ったクリエイター同士の打ち合わせ。
コミュニティメンバーとの相談。
オンラインイベント前の簡単な打ち合わせ。
友人同士のビデオ通話。
こうした用途なら、かなり相性がよさそうです。
リンクをポンと送って、
「ここ入って」
で済む。
Zoomほど「会議システムを立ち上げる」感じがないことが、逆にX Callsの強みになる可能性があります。
Zoomが向いているケース
一方、
会社の重要会議。
採用面接。
顧客との商談。
オンライン講座。
ウェビナー。
何十人、何百人も参加する会議。
録画が必要な会議。
こうした用途なら、現時点ではZoomの方が無難でしょう。
Zoomには参加人数、時間、録画、管理機能などの仕様が明確に公開されています。
対してX Callsはまだベータ版です。
参加人数の上限も、無料で何分使えるのかも公式には明確になっていません。料金体系も未発表です。
仕事で使うなら、
「新しいから面白そう」
だけで全面移行する段階ではありません。
セキュリティ面もまだ確認待ち
企業利用で特に気になるのがセキュリティです。
Zoomではエンドツーエンド暗号化などの仕組みが用意されています。
一方、X Callsについては、2026年10月時点で暗号化方式などの詳細なセキュリティ仕様が十分に公開されていません。
だから、
雑談ならX Calls。
極秘の商談もX Calls。
と同じ感覚で考えるのはまだ早いでしょう。
ここは今後の正式発表で最も確認したいポイントの一つです。
4.なぜXはZoomのような「Calls」を始めたのか
Xを「SNSだけではないアプリ」にしたい
Xの方向性を見ていると、Callsだけが突然出てきたわけではありません。
Xは、
SNS。
DM。
音声・ビデオ通話。
コミュニティ。
ライブ配信。
決済関連機能。
AIのGrok。
などを一つのサービスへ集約する方向へ進んでいます。
そこへオンライン会議まで加わったわけです。
目指しているのは、
「投稿を見るためのX」
ではなく、
「人と連絡を取り、話し、仕事までできるX」
なのでしょう。
Zoomを倒すというより「Xから出なくていい」が怖い
ここでZoom側から見ると、X Callsの本当の怖さは「Zoomより高機能だから」ではありません。
現状ではZoomの方が圧倒的に完成度が高いです。
それでもX Callsには大きな武器があります。
すでにX上で人とつながっていることです。
たとえばXで仕事の相談をして、
DMする。
「一度話しましょう」
となる。
そのままX Callsを開く。
ここまで全部X内で完結するようになれば、
わざわざ、
「ZoomのURLを発行してメールで送りますね」
という一手間がなくなります。
これは地味ですが強い。
ユーザーがサービスを選ぶ理由は、いつも「一番高機能だから」とは限りません。
「そのまま使えるから」
が勝つこともあります。
X Callsが本当にZoomのライバルになるかどうかは、ここがポイントになりそうです。
5.X CallsとZoom、結局どっちを使えばいい?
2026年10月時点なら、答えはかなりシンプルです。
気軽な通話ならX Calls
Xでつながった人と、
「ちょっと顔を見ながら話そう」
くらいならX Callsは非常に便利です。
相手がXアカウントを持っていなくてもリンク参加できるため、用途は想像以上に広そうです。
本格的な仕事ならまだZoom
会議時間。
参加人数。
録画。
文字起こし。
AI要約。
管理機能。
セキュリティ。
こうした「失敗できない部分」を考えると、Zoomには長年積み上げてきた強みがあります。
現状を一言で表すなら、
「X CallsはZoomの完成品コピー」ではありません。
むしろ、
「Zoomほど大げさにしたくない会話をXが取りに来た」
と見る方がしっくりきます。
そして、ここから録画、AI議事録、Grok連携、参加人数拡大まで進めば状況は一気に変わります。
XにはすでにGrokがあります。
今後、
会議
↓
自動文字起こし
↓
Grokが要約
↓
重要ポイントを抽出
↓
そのままXやDMで共有
までつながれば、X Callsならではの強みが生まれる可能性があります。
ただし、これは現時点で発表されている機能ではなく、今後考えられる展開です。
ここは「現在できること」と混同しないようにしておきましょう。
総集録
X Callsは、2026年10月にベータ版が登場したXの新しいビデオ会議サービスです。
従来のXのDM通話とは違い、専用の会議リンクやコードを発行し、Zoomのように参加者を招待できます。
しかも参加者側は、原則としてXアカウントを持っていなくても参加できます。
画面共有、ホワイトボード、チャット、リアクション、待機室、カレンダー連携など、オンライン会議に必要な基本機能もかなり揃っています。
ただし現段階ではベータ版です。
参加人数の上限、利用時間、正式な料金体系、暗号化方式など、まだ公表されていない部分があります。
録画やAI要約などについても、Zoomほど充実していません。
そのため、
気軽な打ち合わせやX上の知り合いとの通話なら「X Calls」。
仕事の重要会議や録画・議事録が必要なら「Zoom」。
という使い分けが現実的でしょう。
ただ、X Callsで本当に注目すべきなのは現在の機能よりも、その先です。
X、DM、Grok、ビデオ会議まで一つにつながれば、「SNSで出会って、そのまま話して、そのまま仕事する」という流れがXだけで完結します。
Zoomをいきなり倒すサービスではない。
でもZoomを開く回数を少しずつ減らすサービスになる可能性はある。
2026年10月時点では、そのくらいの距離感で見ておくのがちょうどよさそうです。
よくある質問Q&A
Q1.X Callsとは何ですか?
X(旧Twitter)が提供を始めたビデオ会議サービスです。専用リンクやコードを作成し、Zoomのように複数人でオンライン会議を行えます。2026年10月時点ではベータ版です。
Q2.X Callsを使うにはXアカウントが必要ですか?
会議を作成する側にはXアカウントが必要ですが、参加するだけなら原則としてXアカウントは必要ありません。リンクを開いて名前を入力することで参加できます。
Q3.X Callsは無料ですか?
2026年10月時点では正式な料金体系は発表されていません。ベータ版では参加できていますが、今後も完全無料になるとは限らないため、正式発表を待つ必要があります。
Q4.X Callsは何人まで参加できますか?
現時点ではXから正式な参加人数上限が公表されていません。一方、Zoomの無料プランでは最大100人まで参加できます。
Q5.X CallsがあればZoomはいらなくなりますか?
現時点ではZoomを完全に置き換える段階ではありません。簡単な通話ならX Callsでも十分ですが、録画、AI要約、企業管理、明確な参加人数保証などが必要ならZoomの方が適しています。
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