『HUNTER×HUNTER』作者・冨樫義博先生が2026年10月5日、「今後は締切がある仕事の依頼を全て断る」と発表しました。
冨樫先生といえば、漫画ファンには説明不要の超人気漫画家。そして同時に、「また休載?」「今度はいつ戻ってくるんだ?」まで含めて作品を追うことになった、かなり特殊な漫画家でもあります。
連載開始は1998年。
2026年現在、28年目。
普通なら「28年間連載」と聞けば、とんでもない巻数になっていそうですが、『HUNTER×HUNTER』は2026年7月発売の39巻でようやく累計1億部を突破しました。
遅い。
でも売れる。
休む。
戻ってくる。
そして読者も戻ってくる。
もはや冨樫先生だけでなく、ファンまで特殊能力者になっています。
ただし今回の「仕事制限」については、昔からある「冨樫先生はぐうたらだから」という軽いイメージだけで見ると事情を間違えます。
本人が明かしてきた腰痛はかなり深刻で、2026年10月5日には新たに「心身の不調が重なった」と説明しました。
では、なぜ冨樫義博先生は仕事を制限することになったのでしょうか。
これまでの「描く→休む→突然帰ってくる→また読者が狂喜する」という冨樫史も含めて、少し面白おかしく、でも大事なところは真面目に見ていきます。
1.冨樫義博先生が仕事を制限したのはなぜ?
2026年10月5日に「締切がある仕事は断る」と発表
今回話題になったのは、冨樫義博先生が2026年10月5日に自身のXで発表した今後の仕事方針です。
本人は、
「心身の不調が重なり、現在お受けしている依頼を最後に、今後は締切がある仕事の依頼を全てお断りして自身の原稿作成を優先する」
という趣旨を説明しました。
さらに、原稿作成を再開した場合は改めて発表するとしています。
ここで注意したいのが、
「漫画を描くのをやめる」
ではないことです。
むしろ逆。
仕事を減らして、自分の漫画原稿を優先するという話です。
整理するとこうなります。
| 項目 | 2026年10月5日の発表内容 |
|---|---|
| 理由 | 心身の不調が重なったため |
| 現在受けている仕事 | 最後まで対応する方針 |
| 今後の締切付き依頼 | 原則すべて断る |
| 優先するもの | 自身の原稿制作 |
| 『HUNTER×HUNTER』終了 | 発表されていない |
| 原稿再開 | 再開したらXで発表予定 |
つまり、
「仕事を減らす=HUNTER×HUNTERから離れる」
ではありません。
「余計な締切を減らして、HUNTER×HUNTERを描ける余力を残す」
と考えた方が近そうです。
ファンからすると、
「仕事を減らすのか……」
ではなく、
「先生、ハンターだけに集中してくれるの!?」
とも読める発表なのです。
ただし、本人は「原稿作成が再開したら発表する」としています。
2026年10月7日時点で、次の掲載日が決まったわけではありません。
ここは期待で先走らない方がいいでしょう。
冨樫先生相手に掲載日を予想するのは、念能力なしで未来予知に挑むようなものです。
「心身の不調」の詳しい内容は公表されていない
今回、本人が明らかにしたのは「心身の不調が重なった」というところまでです。
具体的な病名や詳細な症状までは明かしていません。
したがって、
「全部腰痛が原因」
「精神的な病気になった」
などと断定することはできません。
一方、冨樫先生が長年深刻な腰痛を抱えていること自体は本人が公表しています。
ここは今回の未公表部分と分けて考える必要があります。
2.そもそも冨樫義博先生とはどんな人?作品数は少ないのに化け物級
『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』を生んだ漫画家
冨樫義博先生は1966年4月27日生まれ、山形県新庄市出身の漫画家です。
1987年に読み切り『とんだバースディプレゼント』を発表し、1989年に『てんで性悪キューピッド』で週刊少年ジャンプの連載作家となりました。
その後、
・『幽☆遊☆白書』
・『レベルE』
・『HUNTER×HUNTER』
を発表しています。
代表作を並べるとこうなります。
| 作品 | 主な連載時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| てんで性悪キューピッド | 1989~1990年 | ラブコメ・ファンタジー |
| 幽☆遊☆白書 | 1990~1994年 | バトル漫画の大ヒット作 |
| レベルE | 1995~1997年 | SF・ブラックユーモア色が強い |
| HUNTER×HUNTER | 1998年~ | 冒険・能力バトル・心理戦 |
こうして見ると意外なのが、
「長い漫画家人生のわりに、長期連載作品そのものはものすごく多いわけではない」
ことです。
それなのに『幽☆遊☆白書』と『HUNTER×HUNTER』という巨大作品を2本持っています。
漫画家界で考えると、かなり効率のおかしい人です。
大量に投げない。
でも投げた球が場外まで飛んでいく。
なぜ冨樫義博は「天才」と呼ばれるのか
冨樫作品の魅力は、単純に絵が上手いとかキャラクターが格好いいだけではありません。
特に評価されているのが、
・ルールを作る能力
・心理戦
・能力同士の相性
・伏線
・善悪を簡単に分けない人物描写
・読者の予想を裏切るストーリー構成
です。
『HUNTER×HUNTER』の「念能力」が典型でしょう。
普通の漫画なら、
「強い必殺技を持っている人が勝つ」
となりがちです。
ところがハンターでは、
「その能力はどんな条件で発動する?」
「相手は能力を知っている?」
「場所は?」
「制約は?」
「本人は何を勘違いしている?」
まで勝敗に関係してきます。
要するにバトル漫画なのに、時々こちらまで会議に参加させられます。
最近の王位継承戦にいたっては、登場人物が増え、念能力が増え、マフィアが入り、王子が入り、幻影旅団が入り、
「漫画を読んでいたはずなのに相関図が欲しくなる」
状態です。
でも、それでも読む。
この「面倒くさいのに読みたい」を作れるのが冨樫作品の強さです。
『HUNTER×HUNTER』は2026年に1億部突破
その人気を数字で見るとさらに分かりやすいでしょう。
2026年7月3日にコミックス39巻が発売され、電子版を含むシリーズ累計発行部数は1億部を突破しました。
39巻で1億部です。
しかも連載開始は1998年。
28年間で39巻。
単純計算すると1年に約1.4巻。
週刊少年ジャンプ作品としては、かなり独特なペースです。
それでも1億部売れる。
出版社からすると、
「先生、もっと描いてください!」
と言いたくなるでしょう。
読者も同じです。
たぶん人類は30年近く同じことを言っています。
3.「冨樫先生また休んでる!」ぐうたらに見える執筆活動を振り返る
さて、ここからが冨樫先生の伝説です。
『HUNTER×HUNTER』は1998年に連載開始。
当初は比較的普通に掲載されていましたが、その後は休載期間が増えていきました。
非公式の号別集計では、2022年52号までに掲載398回、休載792回で、対象号ベースの休載率は約66.6%とされています。文化庁メディア芸術データベースをもとにした別集計でも、2006年以降は長期休載がたびたび発生していることが確認できます。
数字だけ見ると、
「働いてない方が多いじゃん!」
と思います。
たしかに数字だけなら、そう見えます。
ただし後述する通り、休載=遊んでいたと確認されたわけではありません。
冨樫先生の「描く→消える→帰還」ざっくり年表
| 時期 | 掲載状況 | 読者から見た冨樫先生 |
|---|---|---|
| 1998年 | HUNTER×HUNTER連載開始 | 「新連載きた!」 |
| 1998~2005年 | 休載を挟みながら掲載 | 「まあ漫画家も休むよね」 |
| 2006~2007年 | 約1年半規模の長期休載 | 「あれ?」 |
| 2009年 | 年間ほぼ休載 | 「先生?」 |
| 2010~2011年 | 約1年規模の休載 | 「先生ーー?」 |
| 2014~2016年 | 約1年7か月の長期休載 | 「我々は待つ」 |
| 2019~2022年 | 約3年11か月掲載なし | 「ハンター読者、冬眠へ」 |
| 2022年 | 約4年ぶりに掲載再開 | 「起きろ!!冨樫が帰ってきたぞ!!」 |
| 2022年末 | 週刊連載ではない掲載形態へ | 「週刊じゃなくていい。描ける時でいい」 |
| 2024年 | 第401話から掲載再開 | 「また帰ってきた!」 |
| 2024年末~2026年6月 | 約1年半空く | 「慣れてます」 |
| 2026年6~9月 | 第411~420話掲載 | 「10話も読める!祭りだ!」 |
| 2026年10月 | 心身の不調で仕事制限発表 | 「先生、まず体を守って」 |
※長期休載期間は週刊少年ジャンプの号別掲載データ等をもとにした概算です。
もう普通の「連載」「休載」という言葉だけでは説明しづらくなっています。
冨樫先生の場合、
掲載される。
↓
読者「うおおおお!」
↓
10話前後進む。
↓
いなくなる。
↓
数か月~数年たつ。
↓
Xに原稿の端っこが投稿される。
↓
読者「生きてた!!」
みたいな独特の文化まで出来上がっています。
ただし「ぐうたらだから休んでいる」は現在ではかなり無理がある
昔からネットでは、
「ゲームばっかりしてるんじゃないの?」
「ドラクエが発売されたから休載?」
など、冨樫先生の休載をネタにした話が何度も出てきました。
しかし「ゲームをするために休載していた」と裏付ける公式発表はありません。
そして2022年、本人の説明によって休載を見る目がかなり変わりました。
冨樫先生は自身の展覧会開催時のメッセージで、約2年間椅子に座れない状態だったことや、日常動作にも通常の3~5倍ほど時間がかかったことを明かしています。
排泄後に体を拭く姿勢すら取れず、そのたびシャワーを使わなければならなかった時期まであったと説明しました。
これは「今日は漫画描く気しないなー」というレベルではありません。
2024年にもカラー原稿を完成させたあと、「腰はちゃんと悪化しました」と自ら報告しています。
したがって、
「休載の多い漫画家」
は事実。
しかし、
「ぐうたらだから描かない漫画家」
と断定するのは違います。
正確には、
「昔からあまりにも休載が多すぎて“冨樫また休載”がネット文化になってしまったが、少なくとも近年は深刻な腰痛が執筆を妨げていることを本人が明らかにしている」
です。
笑うなら休載年表まで。
腰そのものは笑えません。
4.それでもファンはなぜ冨樫義博を待ち続けるのか?
普通なら連載が数年止まれば、
「もういいや」
となってもおかしくありません。
ところが『HUNTER×HUNTER』の場合、
休載する
↓
数年たつ
↓
突然再開
↓
SNSが祭りになる
を何度も繰り返しています。
2022年に週刊連載ではない掲載形態へ変更された際にも、ネット上では「続きが見られるなら何でもいい」「体が一番大事」といった反応が報じられました。
なぜそこまで待てるのでしょうか。
理由① 続きを他の漫画で代替できない
最大の理由はこれでしょう。
『HUNTER×HUNTER』に似た面白い漫画はあります。
しかし、
「じゃあHUNTER×HUNTERの代わりはこれ」
と言える作品は、なかなかありません。
念能力。
幻影旅団。
暗黒大陸。
王位継承戦。
クラピカ。
ヒソカ。
旅団とマフィア。
現在進行中の伏線。
全部置きっぱなしです。
読者からすると、
映画の途中で突然映像が止まり、
「続きは数年後です」
と言われている状態。
気になります。
そりゃ待ちます。
理由② 再開すると本当に面白い
長期休載作品では、
「待ったわりには……」
となってしまう危険もあります。
ところが冨樫先生の場合、再開すると普通に次の話を読みたくなってしまう。
ここがずるい。
読者は何年も待たされているので、本来なら怒る権利があります。
ところが数ページ読むと、
「ところでこの念能力なんだけどさ……」
と考察を始めています。
怒りはどこへ行った。
理由③ ファン側の時間感覚まで変わってしまった
HUNTER×HUNTERファンを長くやっていると、
半年の休載
→「まあ」
1年
→「いつもの」
2年
→「そろそろかな」
3年
→「X動いた?」
くらいになってきます。
普通の漫画ファンとは時間の流れが違います。
『HUNTER×HUNTER』という作品は、いつの間にか、
「毎週読む漫画」
から、
「人生のどこかで続きを読めたら嬉しい漫画」
になっています。
これは非常に珍しいポジションでしょう。
そして39巻で1億部
何より数字が答えを出しています。
連載28年。
長期休載多数。
39巻。
それでも累計1億部突破。
つまりファンは口では、
「早く描いてくれ!」
「また休載かよ!」
と言いながら、
本が出る。
↓
買う。
↓
読む。
↓
「やっぱ面白い」
↓
また待つ。
を繰り返しています。
冨樫先生と読者。
もはや長年連れ添った夫婦のようです。
「また帰り遅い!」
と言いながら、帰ってきたら晩ご飯を出してしまう。
5.仕事制限でHUNTER×HUNTERはどうなる?むしろ原稿優先へ
連載終了の発表ではない
今回の「仕事制限」という言葉だけを見ると、
「HUNTER×HUNTERも終わるのでは?」
と心配になるかもしれません。
しかし2026年10月7日時点で、連載終了は発表されていません。
むしろ本人は、
「自身の原稿作成を優先する」
と説明しています。
そのため今回の方針は、
仕事を全部やめる
ではなく、
締切付きの依頼を減らす
↓
体調を優先する
↓
自分の原稿へ使える時間・体力を残す
という方向だと読むのが自然です。
2022年からすでに「週刊連載」ではない
そもそも『HUNTER×HUNTER』は2022年12月、第400話を区切りとして週刊連載という形を終了しています。
週刊少年ジャンプ編集部は、冨樫先生の体調などを考慮し、401話以降は週刊連載ではない掲載形態へ変更すると発表しました。
同時に、
「冨樫先生は以降の物語の執筆を続けている」
「編集部も完結までサポートする」
という方針も示しています。
つまり集英社側も、
「毎週締切に間に合わせてください」
という従来型の週刊漫画システムから、かなり前に離れています。
2026年には第411~420話が掲載された
2026年6月29日には約1年半ぶりとなる第411話が掲載され、その後9月まで第420話まで掲載されました。
さらに7月3日には最新39巻が発売され、シリーズ累計1億部を突破しています。
つまり2026年は、
「冨樫先生もう漫画描いてないじゃん」
という状態ではありません。
むしろかなり動いていました。
だからこそ今回の心身の不調が出たとも考えられますが、ここは本人が因果関係を説明していないため断定できません。
今必要なのは「連載再開日はいつ?」より「描ける状態に戻れるか」
HUNTER×HUNTERファンなら、どうしても次回が気になります。
でも現在は掲載日を予想できる段階ではありません。
本人自身が「原稿作成が再開したら発表する」としています。
ならば今は、
「何月何日に再開する?」
より、
「また描ける状態まで戻れるか」
を待つ方が現実的です。
なにしろこの作品、
28年待っています。
ここまで来たファンにとって数か月など誤差なのかもしれません。
……いや本当は早く読みたいんですけどね。
クラピカたち、まだ船の上なんですよ。
こっちは1998年から28年たっているのに。
船、デカすぎます。
総集録
冨樫義博先生が2026年10月5日に仕事制限を発表した理由は、「心身の不調が重なった」ためです。
現在引き受けている依頼を最後に、今後は締切のある仕事を断り、自身の原稿制作を優先するとしています。
ただし今回の発表は、『HUNTER×HUNTER』の連載終了を意味するものではありません。
むしろ方向としては逆で、外部の締切仕事を減らし、自分の漫画へ使える体力や時間を確保するものと考えられます。
確かに冨樫先生は休載が多い。
これはもう否定しようがありません。
『HUNTER×HUNTER』は1998年に始まり、2026年で28年目なのに39巻。
数年単位の休載も珍しくなく、「また冨樫先生が休んでる」は漫画ファンの定番ネタになりました。
ただし近年については、本人が約2年間椅子に座れないほどの腰痛を明かしています。
数字だけを見て「ぐうたらだから描かない」とするのは、現在判明している事実とは合いません。
それでも面白いのが冨樫義博という漫画家です。
普通なら数年休めば読者が離れる。
ところが冨樫先生は帰ってくるたびに話題になり、2026年には『HUNTER×HUNTER』が累計1億部を突破しました。
休む。
待たせる。
帰ってくる。
読ませる。
また待たせる。
そしてファンも、
「もう慣れた」
と言いながら続きを待っています。
漫画家と読者の間でここまで奇妙な信頼関係が成立している作品も珍しいでしょう。
早く読みたい。
でも無理してほしくない。
『HUNTER×HUNTER』ファンが30年近くかけてたどり着いた結論は、たぶんこれです。
「先生、元気な時に描いてください。ただし続きは絶対読みたいです」
欲望には正直です。
よくある質問Q&A
Q1.冨樫義博先生はなぜ仕事を制限するの?
2026年10月5日、本人が「心身の不調が重なった」ことを理由に、今後は締切のある仕事の依頼を断り、自身の原稿制作を優先すると発表しました。
詳しい病名や症状については公表されていません。
Q2.HUNTER×HUNTERは連載終了するの?
2026年10月7日時点で連載終了は発表されていません。
むしろ冨樫先生は「自身の原稿作成を優先する」と説明しています。
ただし次回掲載日は未定です。
Q3.冨樫義博先生は本当に腰痛がひどいの?
本人が公表しています。
2022年には約2年間椅子に座れない状態だったことや、日常動作にも大きな支障が出ていたことを明らかにしました。2024年にも原稿作業後に腰が悪化したことを報告しています。
Q4.冨樫義博先生はゲームをするために休載しているの?
そのように断定できる公式な根拠は確認できません。
冨樫先生がゲーム好きであることからネット上で長年ネタにされてきましたが、「ゲームをするために連載を休んだ」と事実認定するのは避けた方がいいでしょう。
少なくとも近年の長期休載については、本人と集英社が体調問題を明らかにしています。
Q5.なぜHUNTER×HUNTERはこんなに休載しても人気なの?
独自の念能力システム、心理戦、複雑な人間関係、予測しづらいストーリーなど、作品を代替しにくいことが大きいでしょう。
2026年7月には39巻でシリーズ累計発行部数1億部を突破しました。長期休載を繰り返しながらこの数字に到達したこと自体、作品の支持の強さを示しています。



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